SNSの画面をデザインの立場で考えてみた!
マーケティングや販促ツールで強力な威力を誇るSNSですが、デザイナーにとっては未来がどうも不安になるようなこの仕組み。
誰もがIDとパスワードを入力するだけで自己表現が無限に広がり、いいね、フォローで世界中の人と繋がってい行きます。
自分も使っていて10年前にはこんな便利なものはなかったと、ITのが提供するコミュニケーションの素晴らしさを感じます。
さらに秀逸なのはSNSでマーケティングや集客ができてしまうということです。
弊社のビジネスも若い世代の女性スタッフのおかげで、SNSが集客ツールとして機能し始めてきました。
よくよく考えてみると
そんな便利なSNSですが、よくよく考えてみるとデザイナーには恐ろしい現実が牙を向けて襲いかかっています。
登録したユーザーには新しいアカウントが与えられますが、その画面はすべて同じデザインであるということ。私たちデザイナーはクライアントからフライヤーやパンフレットを作るのが仕事ですが、会社の個性やコーポレートカラー、ロゴマークなどを考えぬいて、そして何度も打ち合わせをしてひとつのカタチにしていくのが仕事です。ところがSNSはそのデザイナーの作業を吹っ飛ばしてユーザーがデザイン(じぶんのタイムラインのみてくれ)を気にすることなく投稿や集客集めに満足していくのです。
これって、根本的な意味でデザインっていらないの? って思うのです。
個性がない= 紙面をデザインする必要がない
あえていうのならばこれは没個性ということになります。
YahooアプリとかLINEなどには着せかえツールなるものがあって季節やイベントに合わせて何十パターンかの画面デザインを差し替えることができますが、インスタやFBはその機能がないですね。機能アップデートの機会に突然インターフェイスが変わることはありますが、ユーザーはその時にあっ! デザイン変わったんだ! と思うぐらいです。
そのくらいSNSにかかわるユーザーは画面のデザインには意識を向けていないことがわかります。
デザインはいらない? ということ!!
SNSはコンテンツが勝負
みんなが同じ画面で意識することなく作業を続けるということは明らかにコンテンツが重要です。
写真の良し悪し、巧みな文章、人を感動させるコンテンツ。
あきらかにコンテンツ重視。私たちデザイナーにとっては、考えてもみなかった新しい領域が出現したのです。
SNSはコミュニティツールであることから、必ずフォローやいいねを確認することができます。
本人は投稿した文章や写真が常に評価されているのを身を持って体験しています。
そして前向きな人にとってはその評価されてされた写真の意味を考え、次に投稿する写真や文章を試行錯誤しながら改善し、フォローやいいねを増やす努力をするのです。
没個性、デザインの将来
考えなければいけないのはここからです。
デザインの将来はどういう風になっていくのか、このまま没落してしまうのか?
メディアが没個性の方向に進んでいった場合、デザインの価値というものは本当になくなってしまうのか?
ただITと言う世界はけっして否定的なことばかりではなく、すべてのメディアにおいて、
思いもよらなかった可能性が出てきます。
現在、SNSの台頭によりデザインの立場を改めて考えると、
非常に厳しい環境になっていますが、
またデザインの新しい使い方が生まれ出てくるのではないかと、私は確信しています。